介護現場で起こっているモラハラ

介護の職場では、お世話をしている介護職員が利用者からモラハラを受けることが少なくありません。具体的に挙げると、入浴や着替えなどのサポートをしている時に暴言を浴びせられるなどです。その他にも、イライラして急に叩かれたり、蹴られたりするケースもあるといわれています。利用者は自分で何もできないことにストレスを感じる人が多く、ついつい身近な介護職員に当たってしまうのです。ただ日常茶飯事にモラハラを受けると、ストレスが溜まって離職してしまう介護職員も少なくありません。

モラハラの最大の問題は、当事者ではない人に相談すると介護の仕方や言動に問題があるといわれてしまうことです。身近にいる上司や先輩などにモラハラを伝えても、そんなこと悩んでいたら仕事ができないと叱責されることもあります。モラハラは重要な問題であるにもかかわらず、このように介護職員が我慢するように求められるケースが多いのです。しかし、モラハラを毎日のように受け続ければ、肉体的にも精神的にもボロボロになってしまうものです。

日本は今後ますます高齢化社会になっていくため、介護に携わる人材はさらに不足するだろうといわれています。なので、少しでも求職者を増やすにはすべての介護職員が気持ちよく働けるような環境づくりを優先させる必要があります。モラハラの有効な対策としては、各介護施設の事業者がきちんと介護職員の相談に乗ってあげることが重要です。